新作のグラスは『チョログラス』と名付けました。
胴体から口元に向けて段々になって、ウィスキーの香りが二段になって器の中で循環して楽しめればと思いこの形になりました。
友達がこれを見て「チョロギみたい!(シソ科の植物)」と言ってたので、名前がカワイイのでチョロをいただき『チョログラス』にしました。
『ウィスキーグラスとは?』
『ウィスキーグラス』と聞いてどういう形のグラスを想像するだろうか?
たぶん、バ◯ラなどのシリンダーの形をしたロックグラスを想像する人が多いのではないだろうか。もちろん、ぼくもそうであった。
ぼくは世界中を旅して色んな国の文化を食を通して楽しむのが好きだ。食と器は欠かせない。器の勉強をしていくと気がついたことがあった。
『えっ!!ロックグラスでウィスキーに氷を入れて呑むのは日本人くらい!』
ヨーロッパ、アメリカではウィスキーに氷なんて入れて薄めて呑まない。味や香りが落ちるから。
アングロサクソン系の人達はカラダがアルコールに強い体質だ。日本人にとって40度クラスのウィスキーなどはキツい!が、彼等彼女らは薄めて呑む必要がないのである。
日本人がビールを氷で薄めて呑む人がいないのと同じであろう。
(因みにフィリピンやタイなどは気候が暑いのでビールに氷を入れる文化がある。その分最初からビールのアルコール分が高いものが多い)
そこで、ヨーロッパやアメリカの人はどのような器でウィスキーを楽しんでるかというと、小さいワイングラスの形の器で楽しんでいることがわかった。
ワインと同じように口元が胴よりもすぼんだグラスが多い。香りを楽しみそして味も楽しむのである。
小さいワイングラスをティスティングしながら、キツいお酒を楽しむ。なんかオトナっぽくてかっこいい!ぼく欲しい!!と思い今回作らせてもらいました。
と書いているが、いまこの文章を書きながら自分で作った銀色のシリンダー型したロックグラスで冬なのに氷を入れてウィスキー(ジョニーウォーカー)を呑んでいる。
自分は日本人だなぁとしみじみ感じてます。。w
まぁカタチはウィスキーグラスだけど、ワインを入れてもいいし、水でもコーヒー、お茶でもいいし、花入でもいいし自分の好きなように使ってください。
ぼくはこの『チョログラス』で尊敬する陶芸家の『鯉江良二』パイセンも好きなウィスキー『ラフロイグ』をストレートたしなめる。
「カッコイイ大人のオトコ」になろうと今後も努力していこうと思います。
陶芸家 青木良太